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  • 平凡の非凡さ

    血族の王: 松下幸之助とナショナルの世紀 (新潮文庫)

    先日読んだ本の中に「緊急ではないが重要なこと」を実行し続けることがいかに重要かが分かるエピソードがあった。

    「平凡の非凡さ」が幸之助の強みであった。事実、孫請け仕事の目のまわるような忙しさの中にあっても、時間を見つけては失敗作のソケットを前に、改良を続ける非凡な集中力を見せている。かりにこの時点で、幸之助がソケット改良への情熱を失っていれば、おそらくは孫請け事業者のまま倒産の憂き目を見ていたはずである。

    とりあえず売上が確保できており、それなりの利益が上がっていると、目の前の業務をただこなすだけで十分だと錯覚しがちだ。
    しかし、単に目の前の業務を繰り返すだけの会社が発展した例を、私は知らない。
    たとえ「目のまわるような忙しさ」にあっても、それだけで満足してはいけないのだ。

    変化を嫌い、挑戦には怖気づくのが人間の性質である。
    それを理解した上で「緊急ではないが重要なこと」を実行し、将来への準備をし続けることが、会社の生き残る確率を上げるのだと私は考えている。


  • 座右の書2

    あたりまえのことをバカになってちゃんとやる

    この本も、kindle版と書籍を所有しており、今までに30回以上は読んだと思う。
    読む度に自分が情けなくなってしまう、とても良い本だ。

    「はじめに」にから引用する。

    「何が起きても、前向きにとらえる」
    「人間として、正しい考え方を持つ」
    「仕事を深めるための勉強をする」

    これらはいわば、人生がうまくいくための原理・原則と呼べるものです。
    何の変哲もない、ごくごくあたりまえのことです。
    このあたりまえのことを、バカになって、ちゃんとやれるかどうか。
    人生がおもしろくなるかどうかは、この一点にかかっているといってもけっして言いすぎではありません。

    「そんなの当たりまえだろ」と思う人もいるかもしれない。
    しかし、誰でも分かっている当たり前のことを、きちんと出来ている人は非常に少ないのが現実だ。
    逆に考えると、当たり前のことをきちんとするだけで他とは大きな差が付くとも言える。

    本書の中で印象に残る言葉のひとつが「散歩のついでに富士山に登った人はいない」だ。
    ここも少し引用してみる。

    富士山に登るには、それなりの装備や準備が必要です。富士山の頂上に立つ人は、みな「富士山に登ろう」と思って、一歩一歩、歩いてきた人たちばかりです。
    ・・・中略・・・
    富士山の頂上に立つ人は「富士山に登ろう」と思って歩いているから、頂上に行けるわけであって、何も考えていなければ、たいした場所には行けません。人生も同じです。どこかに行こうと思わなければ、ただの散歩のようにぶらぶら歩いて、どこに着いたか分からないうちに、やがて死にいたります。

    スタークスにおいてもそうだ。
    何の目標も持たず、ただ単に目の前の仕事をこなすだけの繰り返しでは未来は無い。
    未来を創造するためには「理想や目標を持ち、それを実現させるために行動する」ことは必要条件だ。

    この本も「7つの習慣」と同様、スタークスの一員となる人の必読書である。


  • 「鋼構造についての理解を深める」ためのおすすめ本

    構造力学、材料力学の基本をひと通り学んだ後、更に理解を深めるのに役立つ書籍を紹介する。

    まずは鉄骨構造 基礎知識

    この書籍は「鋼構造設計規準―許容応力度設計法」の内容に準拠し、その計算式の根拠や考え方等がとてもわかり易く解説されている。
    この本を読むときに重要なのは、掲載されている計算問題を実際に手を動かして解いてみることだ。それをしっかり実行すれば、一般的な鋼構造の強度計算に必要な力が身につくし、その背景にある考え方に対しても理解が深まる。

    次に紹介するのはもう一度学ぶ構造力学である。

    本書の目次は以下のようになっている。

    第1章 知っているようで知らない「応力」
    第2章 これだけは知っておきたい「曲げ変形」
    第3章 意外と知らない「剪断変形」
    第4章 ほとんど知らない「捩れ変形」
    第5章 結局よく分からない「座屈」
    第6章 思ったよりも奥が深い「仮想仕事」
    第7章 知っておいて損はない「応力計算」

    鋼構造の強度計算に関連した仕事をしている人ならば、興味がそそられる目次であろう。
    実際に読んでみると非常に内容が濃く、「そういうことだったのか」といった発見が数多くあった。読みこなすには大学初級程度の数学の知識が必要だが、得られるものが大変多い一冊だ。

    今回紹介した2冊は常に手元に置き、時々内容を再確認することで自分自身の知識の整理に役立てたいと思う。


  • 座右の書

    私の座右の書の一つが「7つの習慣」だ。(かなりベタではあるが…)

    知っている人も多いと思うが、7つの習慣とは以下の事である。
    第1の習慣:主体性を発揮する
    第2の習慣:目的を持って始める
    第3の習慣:重要事項を優先する
    第4の習慣:Win-Winを考える
    第5の習慣:理解してから理解される
    第6の習慣:相乗効果を発揮する
    第7の習慣:刃を砥ぐ

    初めて読んだ時は30代前半で、その時は目から鱗が何枚も落ちた。

    この本から学べることは沢山あるが、個人的には以下の5つを心がけている。
    ・信頼残高
    ・インサイドアウト
    ・影響の輪と関心の和
    ・刺激と反応の隙間
    ・重要度と緊急度の軸で分けた時間管理

    まだまだ出来ていない事も多く、年に数回読み返しては自分自身のダメさを認識して反省する。
    どこでも読めるように紙の本とKindle版、そして目先を変えて理解を深めようとマンガ版も何冊か所有している。

    この本は仕事にも、人生にも、子育てにも役立つ、とても良い本だと思う。
    今後、スタークスの一員となる人の必読書の1冊にしようと考えている。